往年の親指シフトキーボードをUSB接続で最新のWindows、MACで使用できる様に改造したキーボードの一覧です。
キーボードのスイッチ、配線基板はそのままに制御回路とエンコーダファームを作り変えています。
[親指シフト] 親指S鍵盤使用手引 ※かな文字の入力方法はNICOLA親指シフトですが、かな・英数の切替方法、機能キーの配置などはもとの親指シフトキーボードとは異なっています。
ASkeyboard
Rboard
KB211
Rboard Pro for PC と Rboard Pro for MAC
KB611 と KB613
OAshift98 親指君
ワープロOASYS用(後期)
ワープロOASYS用(前期)
富士通パソコンF9764用
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2018.01 筺体を作り直しました。
エルゴなesrilleキーボードも快適に親指シフト入力できますが、オーソドックスなキーボードも捨てがたいものがあり試しに1つ造ってみました。
USB接続するだけで、親指シフト入力できるのでJAPANISTややまぶきなど、持ち込みソフトがインストールできない職場のPCに繋いで、快適に使っています。
esrilleキーボードに倣って、個人的にも使用していないキーを排除してコンパクト型にしました。
FKB8579-661サイズを目標にしましたが、ファンクションキーは独立型が好みなので、その分ちょっと大きめです。
Rboard for Macをesrilleファームに変更したとき、ちょっと不便に感じたのが日本語モードON/OFFのキー位置でした。
無変換、変換キーの両側に日本語モードON/OFFのキーを配置しスムースにモード切替ができる様にしています。
キー配列は2次元 CAD Jw_cad を使ってあれこれ悩みながら決めました。
左手で操作したいので、カーソルキーは左側に配置しています。
キーボードのサイズがA4より少し小さめなので、 CADで描いたキー配列図をそのまま型紙にして、マウント板に穴を
開けています。
ベークライトは部品取りしたキーボードの廃材を流用しています。
キースイッチはALPS黄軸です。マウント板、ベークライト、ALPS軸を組立てリード線で配線します。
親指シフト刻印ではありませんが、以前からキータッチが気に入っていたMACのM0115のキートップを流用しました。
※製作メモ
製作期間:着手から完成まで8ヶ月(延べ6ヶ月中断あり)
購入部品:
制御用マイコン+電子部品一式 約1,000円
アルミ板300mm×400mm×1.2mm厚 約2,000円(ふたつに切断して半分使ったので実質1,000円)
手持ちのジャンク部品:
キースイッチ(ALPS黄軸)96個 50円×86=4,300円
キーキャップ一式 部品取りしたキーボードの余り物なので0円
ベークライト 同上
リード線 使わなくなったLANケーブルを捌いて調達したので0円
トータルで製作費用は6,300円+α(手間暇は趣味なのでコスト外)
親指S鍵盤ファームのSW設定キーをF1~F9キーのFn面に割付けていましたが、F1~F12キーが無いコンバクトキーボードでは、文字キーのFn面に割付けることになり誤操作で意図せずSW設定が変わってしまうリスクが高くなるため、
割付方法を見直し以下の様に変更しました。
SWの設定は、キーボード操作だけで可能ですが、設定内容を確認しながら行うためにメモ帳などのテキスト・エディターを利用します。
テキスト・エディター起動後に、IMEを英数モードにしてください。 ◆SW内容の確認
現在のSW内容はFnキーを押しながらESCキーを押下すると、テキスト・エディターに表示されます。◆SW選択
FnキーとCtrlキーを押しながらENTERキーを押下すると、テキスト・エディターに順にSW1と表示されます。
続けてFnキーとCtrlキーを押しながらENTERキーを押下するとSW2と表示されます。この操作を繰り返すと順にSW3、SW4 … SW8が表示され、もう1回操作するとSW0に戻ります。
変更するSWが表示されるまでFnキーとCtrlキーを押しながらENTERキーを押してください。SW1の設定
テキスト・エディターにSW1と表示されていることを確認し、FnキーとCtrlキーを押しながら"]"キーを押下するとSW1の値(SW1:mac)が表示されます。もう1回操作するとSW1:WINになります。
SW2の設定
SW2が表示されるまでFnキーとCtrlキーを押しながらENTERキーを押下します。
続けてFnキーとCtrlキーを押しながら"]"キーを押下するとSW2の値が表示されます。設定したい値が表示されるまでFnキーとCtrlキーを押しながら"]"キーを押下します。
SW3~SW8も同様の操作で設定します。
[親指シフト]MINILAのSPACEキーを2分割して親指シフト(cherry赤軸+ALPS黄軸) - かもめ~る通信 の続きです。
MINILAの制御基板を親指S鍵盤の制御基板に交換しました。
見た目は変わりません。
USBポートはありません。
オリジナルの制御基板です。コンパクトに作られていますが左側に大きな空きスペースがあります。
汎用基板で親指S鍵盤の制御部を作り空きスペースに収めました。
ケーブル接続用のミニUSBはホットボンドで固定しています。
キーボード部の配線パターンはそのまま使えますが、スイッチング・ダイオードは+と-が逆向きなので、付け替えました。
親指S鍵盤はパソコン側の設定はそのままで、キーボードを繋ぐだけで親指シフト入力ができるので、
出掛けた先でパソコンを借りて使うときに重宝します。
試したことも、行ったこともありませんがネットカフェのパソコンでも使えると思います。
キーボード本体で親指シフト入力ができるUSBキーボードのファームを作成しました。
既存の親指シフトキーボード(RboardPro、KB211、KB611、ASkeyboardなど)のコントローラをPICに交換改造して実装します。改造した親指シフトキーボードを『親指S鍵盤』と名づけました。
以下使用手引です。
【特徴】
USBキーボードが使えて、ローマ字入力可能な環境であれば、親指S鍵盤をUSB接続するだけで親指シフト入力ができます。
※Windows7、Mac OSX yosemite、Linux mint17で動作実績があります。
【基本操作】
・CapsLock(英数)キー押下でキーボードのかなモードがOFFになります。
・設定により左右の親指シフトキーまたは無変換キーの単独押下でキーボードのかなモードがONになります。
・かなモードのとき、Shiftキー+文字キーで英字入力できます。
【標準キー配置】
画像をクリックすると別窓に拡大画像を表示します。 キーボード設定 より快適に使用するために、利用環境に合わせた設定ができます。
以下の操作はかなOFF状態にして行ってください。
【設定内容の表示】
メモ帳などのテキストエディタを開きます。
Fnキー+F1キーを押下します。
メモ帳にキーボードの設定情報が表示されます。
oyaubi s kenban
rev. 1
ver. 0.09
copyright 2013, 2014 esrille inc.
f2:sw1 win
f3:sw2 m-sp
f4:sw3 non
f5:sw4 d24
f6:sw5 caps
設定変更はScroll Lock ONのとき、可能となります。(誤操作防止のため)
メモ帳などのテキストエディタを開きます。
Fnキー+F2~F6キーを設定する値が表示されるまで繰り返し押下します。
【f2:sw1 IMEのON/OFF連動キー指定】
キーボード本体のかなON/OFFとIMEのON/OFFを同時に行うためのキーコードを選択します。
選択したキーに合わせて、IMEのキー定義にIME ON/OFF動作定義を追加してください。
win以外を選択した場合、CapsLock ON/OFFはFn+CapsLockキー押下で行います。
SW1 IME ONコード IME OFFコード 備考 win ひらがな CapsLock Windowsシステム用 mac かな 英数 Macシステム用 f13-14 F13 F14 Google日本語向き bs-sp Ctrl+Shift+ BACKSPACE Ctrl+Shift+ SPACE その他環境用 a-sp ALT+SPACE ALT+SPACE その他環境用 zenkaku 半角全角 半角全角 その他環境用
【f3:sw2 かなONキー選択】
キーボード本体をかなONにするキーを選択します。
無変換キーでかなONにする場合は、かなOFFのときの親指シフトキーの使い方を合わせて指定します。
SW2 かなONキー かなOFF時の 親指シフトキー 備考 oya 親指シフトキー かなON かなON m-sp 無変換 SPACE 富士通親指シフト仕様 m-non 無変換 空打ち
【f4:sw3 無変換キー・変換キーの読替え】
SW3 無変換キー 変換キー 備考 non 無変換 変換 デフォルト ent-sp Enter SPACE 無変換・変換コードが使えないシステム用
【f5:sw4 同時打鍵の遅延時間】
文字キーと親指シフトキーの同時打鍵判定の遅延時間(0msec〜48msec)を12msec間隔で指定します。
初期値はd24(24msec)です。特に誤打鍵がなければ初期値のまま使います。
【f6:sw5 左Ctrl、CapsLockの配置】
Aキー左をCtrlキーにするかCapsLockキーにするかを選択します。
SW5 Aキー左 左下 備考 caps CapsLock Ctrl デフォルト ctrl Ctrl CapsLock
【f7:sw6 IME種類】
使用するIMEの種類を指定します。
かなONのとき一部の記号はIMEのローマ字テーブルに登録する必要があります。標準IMEはGoogle日本語です。
SW6 IME種類 備考(ローマ字テーブル登録が必要な記号 goog Google日本語 『』 atok ATOK ,.・[] 注)『』は登録不可 ms MS-IME JAPANIST 登録不可(単語登録で代用)
【f8:sw7 後退・取消キー】
富士通の親指シフトキーボードはKB211風とKB611風で後退・取消キーの動作が異なります。
また:(コロン)と@(アットマーク)の位置が異なります。
SW7 後退キー 取消キー @と:の位置 備考 kb211 かなOFFの時: かなOFFの時] Pの右隣が@ kb611 常に後退 常に取消 Pの右隣が: RboardProも同型 else 常に後退 かなOFFの時] Pの右隣が@
NumLockのLEDはありません。
親指シフト入力用に改造したエスリルファームを搭載した親指S鍵盤3号機です。
MACユーザの方から、レトロ感のあるMACキーボードで親指シフト入力したい。
との要望を頂きM0116をベースに作成しました。
スペースバーを2分割して親指シフトキーに加工しましたが、
原型を極力残す方針のため、[無変換][変換]キーは増設していません。
左親指シフトキー単独打鍵でかなモードON、CapsLockキー単独打鍵でかなモードOFFにします。
同時にIMEのかな入力、直接入力の切替を制御します。
主要キーをFn面に配置することを回避するため、テンキー部にカーソルキーなどを配置しています。
キートップはUS配列刻印ですが、内部的にはJIS配列で定義しています。
LEDは、キートップ内蔵型にしました。 側面のADBコネクタをミニUSBコネクタに変更
ALPSピンク軸はソフトタクタイルなのでクリック用板バネを外してリニアタッチにしています。 ADBコネクタをUSBコネクタに変更 親指シフトキートップ作成
M0116のキーマトリクスです。
Windows環境しか無いので、動作未検証で提供しましたが
無事に Mac OSX yosemite Google日本語 環境で動作しているとの事です。
丁度一年前にエスリルファームウェアを搭載して作成した親指シフトキーボードですが、文書作成時にかな・英数の
切替操作がしっくりしないので、ワープロOASYS時代の親指シフト操作をめざしてファームウェアを改造しました。
前回記事:
[親指シフト]ASKeyboardやRboard for MacをOSフリーのUSB親指シフトキーボードに改造する ※文書入力作業時の機能キーの操作方法は人それぞれだと思いますが、ワープロOASYSで親指シフト入力を始めた
身には、この操作方法が一番しっくりします。文字入力だけで無くかな・英数モード切替も自然に指が動き快適です。
【かな・英数のモード切替】
かなモードON/OFF操作を専用キーではなく、CAPSキーでかなモードOFF/無変換キー単独打鍵でかなモードONに変更。
【親指シフトキー】
エスリルファームではShiftキーを親指シフトキーに使用しているが、専用の親指シフトキーを割当てる様に変更。
これにより、かなモードONのときShiftキー同時押下で英数入力を可能にする。
かなモードOFFのときは、SPACEを入力する。
【かな記号のキー直接入力】
ローマ字入力では、キー直接入力できるかな記号に制約があり、IMEのローマ字テーブルに登録したかな記号の
読みにファームウェアの設定を合わせる必要があるので、ほぼ何でもIMEのローマ字テーブル登録できる『Google日本語』を前提にした設定をデフォルトに変更。
PCのUSBに繋ぐだけで親指シフト入力ができるエスリルファーム搭載の親指シフト専用キーボード2号機です。
既存のジャンクキーボードをベースに最下段に無変換・変換キーを増設して造りました。
サイズは幅32cm×奥行き18cm、重量800g弱です。
ファーム入替スイッチ(HID_Boot起動)
ベースにしたキーボードはAppleの名機M0116です。 キータッチはソフトタクタイルからリニアに変更しています。 テンキー部はカットしてコンパクトサイズにしました。
メンテナンスを考慮して、分解・組立可能な構造にしています。(画像をクリックすると別窓に拡大画像を表示します)
①カバー留め具を外す ②上カバー ③上カバーを外す ④上部カバーを外す ⑤本体 ⑥本体裏面 ⑦下ケース
FKB85789-661とPFU HHKB Proとのサイズ比較です。
ちょっと大きめですが、カバンに入れて携帯できない大きさでは無いと思います。
Rboard for MacやAskeyboardはコンパクトで打ち心地の良い親指シフトキーボードですが、
[親指シフト]ASKeyboardやRboard for MacをWindowで使う方法 - かもめ~る通信 に書いたように、今では入手困難な特別なアダプターが必要です。
エスリルキーボードの制御回路は部品点数が少なく、シンプルなのでRboard for Macのエンコーダをエスリル仕様に交換しました。
見た目はケーブルがUSBケーブルに変わっただけですが、キーボード側で親指シフト入力するので、PC側にJapanistや「やまぶき」などの擬似エミュレーションアプリを必要としません。MACでもUSBに繋ぐだけで親指シフト入力できるOSフリーな親指シフトキーボードになりました。
◆既存の制御基板、部品の取り外し Rboard for MacはもともとAskeyboardをMac仕様に改造したものなので、本来コントローラチップがあるところに増設された制御基板が載ってます。この増設基板とその他の制御部品(LED部分以外)を取り除きます。 取り除いた部品に繋がっていたプリント配線は全てパターンカットします。
◆部品を取り除いてできたスペースにエスリル制御回路用の部品を載せ配線します。
制御回路の配線が終わったところでHIDbootloaderだけを書き込んだPIC(18F8445)を着け、PCに繋ぎ正常にキーボードデバイスとして認識されることを確認します。
◆Rboard for Macのキーマトリクスを解析します。たまたまですがエスリルと同じ8×12のマトリクスだったので、
そのまま配線が使えました。ただColumn側配線の逆流防止素子は極性が逆になっているので、全てジャンパー線を繋ぎ無効にしました。
解析したマトリクスパターンに合わせてPICに配線します。
◆エスリルファームのソース定義を修正しHEXファイルを作ってHIDbootloaderでPICに書き込み完成です。
もともとのエスリルファームはR1C2が空きになっていますがファーム内部の制御用(VOID_KEY)に使っているのでRboardマトリクスの空きR5C10に割り当てを変更しました。
◆エスリルファームは複数のマトリクス定義を切り換えて使うことができる優れものです。
通常のJISキーボード仕様のマトリクスも定義しました。こちらはJapanistや「やまぶき」を使って親指シフト入力するときに使います。
※この記事は、完成したRboard(もうfor Macではありません)で書きました。快適です。
追記
ファームウェアを改造して、OASYS時代の操作性を可能にしました。
[親指シフト]専用ファームウェアを作成
エスリルキーボードは、キー配列、回路図、ファームウェアソースが公開されています。
で、作ってみました。
左右の鍵盤部を蝶番で繋いで傾斜角度を変えられるようにしました。
スライド式のキーボードテーブルの隙間に合わせて、オリジナルよりは緩やかな傾斜にしていますが、
快適に打鍵できます。
USBコネクタはミニタイプBにL型コネクタをつけケーブルが横に引き出せるようにしました。
キースイッチはリニアタッチのALPS緑軸です。手持ちのすぐに使える緑軸が不足したのでFキーは黄軸を使いました。
制御基板と鍵盤部基板は直付です。
制御基板は汎用基板で作りました。
下2行を鍵盤部との接続端子にし、マイコンのピンの並びを制御基板部でマトリクス順にそろえました。
◆ALPS軸のマウント板を作ります。材料は100均で見かけたお盆を使いました。
◆お盆の縁を切り落とし、モック用に公開されている原寸大のキーレイアウト図を貼り付け型紙にします。 ALPS軸穴をけがきしドリルと小型ヤスリでひとつづつ穴開けしました。
◆プリント基板は作りませんが、軸のマウント強度を確保するための板を作りました。穴開けしたマウント板に重ねて軸足を通す穴をあけます。
◆当初はベニア板で作るつもりでしたが、ハンダ付けの熱に耐えられそうに無いので、部品取りして残骸になったキーボードのプリント基板を加工しました。元々のプリント配線でショートしない様に、軸穴の面取りをしています。
マウント板、ALPS軸、プリント基板を組立ます。
鍵盤部の配線は、反転したキー配置図にマトリクスコードを記入した図面を見ながら、軸足をリード線で繋ぎました。
赤丸は逆流防止用ダイオードです。
配線完了後、左右の鍵盤部を蝶番で結合しました。
◆筐体はベニア板で作りました。真ん中に鍵盤部の傾斜を調整する仕切り板を付けました。
制御基板と鍵盤部を繋いで、動作確認です。
事前にテスターで断線、ショート箇所が無い事を確認しましたが、通電時に勝手にBootloaderが起動してしまう事が多々あり、動作が安定しませんでした。
ハンダ付けの甘さに原因があった様で、何カ所かのハンダ付けを強化する事で正常に動作する様になりました。
エスリルキーボードの標準配列は、文字入力に問題は無いが文章入力するには今まで培ってきた慣習に合わない部分も多いので、ファームウェアソースのレイアウト定義を以下の好みに合うように変更しました。
1 BSが「ん」の右にあるF型が大前提
2 エスリル日本語ON/OFFはFn無しの親指操作で行いたい。
3 左親指ポジションの右は確定キー(Enterキー)にしたい。
4 DeleteキーはFn無しで使いたい。
5 Pの隣は英字が@ かなが読点(、)にしたい。
6 記号はカンマ/ピリオドと句読点の両方をキー入力したい。(IMEの設定変更有り)
7 左手で操作するカーソルキーが欲しい。
8 右Ctrlは今までも使ったことが無いのでいらない。アンダーバーは良く使うので標準キーボードと同じ配置にしておきたい。
9 たまにしか使わないが無変換、かな、半角全角、Capsキーが欲しい。(Fn面に追加)
10 Winキー、Aplキーはめったに使わないのでFn面に追い出したい。
11 IMEはATOKをメインに、時々Google日本語に切替えて使うが操作は同じにしたい。
12 快速親指シフトややまぶきが使える配列も欲しい。
※ ESCキーはブートモードに入る要のキーなので、配置を替えない事にする。
【ファームウェアソースの修正】
..\new-keyboard-master\firmware\src 配下の3つのファイルを修正します。
KeyboardCommon.c ‥ Fnキー面の配列修正
KeyboardJP.c ‥ esrille日本語モードの配列修正
KeyboardUS.c ‥ esrille英語モードの配列修正
エスリルキーボードの配列は8×12のマトリクスに定義されています。
以下はKeyboardUS.cのJIS配列マトリクス定義です。
マトリクスの位置を縦方向はR0~R7、横方向はC0~C11で表現します。
上のレイアウト図の黄色部分に各キーのマトリクスを記載してあります。
たとえば F1キーのマトリクスはR1C1、AキーR5C0です。
以下配列定義は右側が隠れていますが、画像をクリックすると別窓に全体が表示されます。 カンマの位置をそろえて見やすくしました。
キー配列図でマトリクスを確認し、該当位置のキー定義を修正します。
esrille日本語モードの配列定義はひとつのキーに複数のキーを割当てる事ができます。(ローマ字入力なので当然ですね)
ひとつのキーに割当てるキーを{ }で括って定義します。{ }の中に最大3つのキーを指定できます。
かな文字配列は親指シフト配列になっているので修正する部分はありません。
IMEのローマ字変換表に追加した記号キーの読みに合わせて該当キーの指定値を修正します。
これで、[ ] , . ・ -がキー入力できる様になりました。
Fnキー面の配列定義も{ }の中に最大4つのキーを指定できます。
緑枠はFn+1のキーです。もともと未使用キーですが、ここにV05の文字を割当てました。修正したHEXファイルのバージョン管理に使っています。
※ {KEY_KANA}, {KEY_OS}, {KEY_DELAY}, {KEY_BASE}はエスリルキーボードの設定処理を動かす重要なキーです。絶対に修正しない様に注意が必要です。
各キーの名前はソースと同じフォルダーにあるKeyboard.hに定義されています。大半は名前を見るだけで何のキーか分ります。見ただけでは分らないキーは以下の通りです。
// [{ KEY_RIGHT_BRACKET
// ]} KEY_NON_US_HASH
// @` KEY_LEFT_BRACKET
// -= KEY_MINUS
// :* KEY_QUOTE
// ^~ KEY_EQUAL
// _ KEY_INTERNATIONAL1
// かな KEY_INTERNATIONAL2
// \| KEY_INTERNATIONAL3
// 変換 KEY_INTERNATIONAL4
// 無変換 KEY_INTERNATIONAL5
//半角全角 KEY_GRAVE_ACCENT
//esrille日本語ON KEY_LANG1
//esrille日本語OFF KEY_LANG2
カスタマイズした配列定義は親指シフト用の matrixJIS、matrixNicolaF、matrixNicola、matrixNicolaFでは無く
matrixDvorak、matrixColemak、matrixTron、matrixMtypeを全面的に書替えています。
こうする事で、ファーム入替えせずにオリジナルのNicos配列定義との打鍵比較ができます。
ただしmatrixFnは全配列共通なので、カスタマイズした定義しか使えません。
MPLAB IDEで作成したHEXファイルをエスリルキーボードの制御チップに書込み、ファームウェアを更新する手順です。
以下の画像は全て縮小表示しています。画像をクリックすると別窓に原寸画像が表示されます。 ◆ファームウェアを更新するアプリ(HIDbootLoader)はパソコン側で実行します。 Windowsの場合は、Microchip Libraries for Applications (MLA)をインストールした以下のフォルダにあります。C:\microchip\mla\v2013_12_20\apps\usb\device\bootloaders\utilities\bin\win HIDBootloader.exeをダブルクリックして起動します。 ◆HIDBootloaderの初画面です。 ◆エスリルキーボードをファームウェア更新モードにします。 1.エスリルキーボードのUSBプラグをパソコンから抜きます。 2.ESCキーを押しながらUSBプラグをパソコンに接続します。 3.NumlockのLEDが点滅していることを確認します。 ※ESCキーを押しながら片手でUSBプラグをパソコンに射すのは、慣れないとスムーズにできないかも知れません。 頻繁にファームウェア更新する場合は、USB切替えスイッチを使うと楽にできます。 ◆HIDbootloaderは自動的にエスリルキーボードがフェームウェア更新モードになった事を認識します。 フォルダアイコンをクリックします。 ◆書替えるHEXファイルを指定します。 MPLAB IDEで作成したHEXファイルをそのまま指定することは可能ですが、以下のようにとんでもなく深い階層のパスになります。 ..\new-keyboard-master\firmware\third_party\mla_v2013_12_20\apps\usb\device\hid_keyboard\firmware\MPLAB.X\dist\Esrille_New_Keyboard\production\MPLAB.X.production.hex あらかじめ適当な場所にesrilleHEXなどと名前をつけたフォルダを作成し、そこにMPLAB.X.production.hexをコピーしてファイル名も世代が分かる名前に変更しておくと管理が楽になります。 ◆HEXファイルがオープンされたら、赤丸のアイコンをクリックします。 青線のメッセージが表示されればファームウェア更新完了です。(数秒で完了します) ※初めてHIDbootloaderを起動したときは、メニューのProgram→Settingsの画面を開いてEEPROMにチェックを入れます。 次に緑丸のアイコンをクリックします。 ◆エスリルキーボードがシステムから切り離されLEDが消灯します。 HIDboogtloaderを終了し、エスリルキーボードのUSBプラグを抜き刺しして完了です。
ファームウェアの更新はWindowsの他のアプリが実行中でも問題なくできます。ただしファームウェア更新処理中エスリルキーボードは使えません。
エスリルキーボードのファームウェアはソースが公開されています。
プログラミングの詳しい知識はありませんが、ものは試しとHEXファイルを作ってみました。
◆ソースのダウンロード ソースファイルはesrille/new-keyboard · GitHub に公開されています。 画面右下のDownloadZipをクリックするだけで全ソースファイルがダウンロードできました。 ダウンロードされたファイル名はnew-keyboard-master.zip です。 ◆ダウンロードしたnew-keyboard-master.zipを解凍します。 展開したフォルダの\new-keyboard-Master\firmware\srcにある4つのファイルでキーマトリクスが定義されていました。 赤枠のフォルダは古いソースが格納されています。そのままでもHEXファイルの作成はできますが、紛らわしいので削除しました。 ◆HEXファイルの作成はマイクロチップ社が無償で提供しているMPLAB IDE環境が必要なので、インストールファイルをダウンロードします。 MPLAB IDE環境に必要なインストールファイルは以下の3つです。 ・MPLAB IDE X ・XCコンパイラ ・Microchip Libraries for Applications HPはこちら→MPLAB 画面をスクロールして、ダウンロード-XC8-Windowsをクリックします。 ダウンロードされるファイル名はMPLABX-v2.05-windows-installer.zip です。 画面を上スクロールして ソースとサポート-レガシーソフトウェアをクリックして XC8コンパイラーのダウンロードページに移動します。
◆画面を下にスクロールしてLanguageToolArchivesのMLAB XC8の列にある V1.21(Win)をクリックします。 ダウンロードされるファイル名はxc8-v1.21-win.exe です。 ◆Microchip Libraries for Applicationsのダウンロードページは こちら→Microchip Libraries for Applications (MLA) 画面を下にスクロールしVersion V2013-12-20のWindows用のDownloardをクリックします。 ダウンロードされるファイル名はmla_v2013_12_20_windows_installer.exe です。 ダウンロードした3つのファイルを順にインストールし、MPLAB環境構築は完了です。
◆いよいよHEXファイルの作成です。 MPLAB IDE V2.05を起動します。 ◆File-Open Projectをクリックします。
◆New-Keyboard-Masterフォルダ配下のMPLAB.Xフォルダを指定します。 ◆MPLAB IDE V2.05の画面に表示されたUSB Device - HID - Keybordをクリックします。 Run-Build Project(USB Device - HID - Keybord)をクリックします。 ◆画面右下のフレームに多数のメッセージが表示されます。そのまま1分くらい待っているとLoading Completedのメッセージが出て、HEXファイル作成処理が完了します。 ◆作成されたHEXファイルは \new-keyboard-yuusisatako\firmware\third_party\mla_v2013_12_20\apps\usb\device\hid_keyboard\firmware\MPLAB.X\dist\Esrille_New_Keyboard\production に格納されます。 ファイル名はMPLAB.X.production.hex です。
レイアウト変更のソース修正方法とエスリルファームウェアの更新方法は後日まとめる予定です。
エスリルキーボードは、様々なキーレイアウトを使用者が選択して使える優れものです。
特徴 小さめの手にも合うコンパクトなエルゴノミック デザイン: 336mm x 177.5mm x 57.4mm。
以下の文字配列にはじめから対応しています。特別なデバイスドライバーのインストールは不要です。
英語配列 QWERTY Dvorak Colemak日本語配列 Stickney Next (JIS配列改良版) 親指シフト (Nicola) TRON M-type
キーレイアウトの選択方法 キーレイアウトは英語配列と日本語配列の組み合わせで選択します。
準備 メモ帳などのテキストエディタを起動し入力可能状態にします。
英語配列の選択 Fnキーを押しながらF1キーを押すと、テキストエディタに以下の配列を示す文字が表示されます。 表示される文字はF1キーを押す毎に変化します。希望の配列が表示されるまでF1キーを押します。 jp-nが表示された後にF1キーを押すとusに戻ります。 us us-d us-c jp jp-n日本語配列の選択 英語配列の選択と同様にFnキーを押しながらF2キーを押して選択します。 roma以外の日本語配列はエスリルキーボードをかなモード(esrille日本語ON)にして使用します。 romaを選択したときは、エスリルキーボードのかなモードは使用できません。 roma nico nicof mtype tron stick
選択した配列はキーボード内に記憶されます。USBプラグを抜いても消去されません。
Windows環境で親指シフト入力で使用する場合の、各キーレイアウトの特徴をまとめました。
レイアウト図は縮小表示しています。画像をクリックすると別窓に原寸図が表示されます。 エスリルキーボードの日本語かなモードを使用しない場合 パソコンの擬似エミュレーションアプリで親指シフト入力する場合に選択する配列です。
エスリルの親指シフトキーはShiftキーの位置になるため、Japanistの快速親指シフトを使用する場合は、
パソコン側でリマップが必要になります。
やまぶきRを使用する場合は、親指シフトキーにShiftを指定します。
01 US配列(出荷時の配列) US配列(日本語JIS認識) ◆Fn+F1→us、Fn+F2→romaで選択します。 日本語WindowsではUSキーボードをJISキーボードと認識する場合があります。そういう配列だと思えばそのままでも使えますが、アンダーバーのキーはありません。 正しく英語キーボードと認識させるにはWindowsのレジストリ変更が必要です。
02 JIS配列 ◆Fn+F1→jp、Fn+F2→romaで選択します。 標準形の109キーボードの右下角にあるバックスラッシュ・アンダーバーのキーがありません。バックスラッシュは¥で代用します。アンダーバーはShift+0で入力できます。 変換、無変換、半角/全角、かなキーはありません。
03 JIS配列(Nicola F型) ◆Fn+F1→jp-n、Fn+F2→romaで選択します。 Backspaceキーが;キーの右に配置されています。 左親指の位置に無変換キーがあります。 CapsLockキーはFn面に配置される予定です。 アンダーバーはShift+0で入力できます。
エスリルキーボードの日本語かなモードを使用する場合 Nicola J型、F型、A型の3種類の配列が選択できます。
パソコン側に擬似エミュレーションアプリは不要です。
エスリルの動作モード(英字/かな)の切替えは以下のキーで行います。
・esrille日本語ON Fn+Nキーを押します。(CapsLockのLEDが点灯します)
・esrille日本語OFF Fn+Bキーを押します。(CapsLockのLEDが消灯します)
エスリルの動作モード(英字/かな)と同期を取るためのIMEの設定が必要です。
ローマ字入力の制約でエスリルの標準ファームではかなモードキー入力できない記号があります。 [ ] , . ・ (配列図の赤丸のキー) また、以下の配列図の青丸のキーはIME側で記号読替えする前提でキーコードが定義されてます。 [→「 ]→」 ,→、 .→。 ・(中点)→/ IMEのローマ字変換定義に固有の変換文字を登録し、合わせてエスリルファームを個別修正することで対処は可能です。 11 Nicola J型 配列 ◆Fn+F1→jp、Fn+F2→nicoで選択します。 JIS配列をベースに親指シフトのかなキーを配置した配列です。
12 Nicola F型 配列 ◆Fn+F1→jp-n、Fn+F2→nicofで選択します。 左親指ポジションに無変換キーがあり、親指シフト専用キーボードに近い操作ができます。
13 Nicola A型 配列 Nicola A型 配列(US配列がJIS配列で認識される場合) ◆Fn+F1→us、Fn+F2→nicoで選択します。 us配列をベースに親指シフトのかなキーを配置した配列です。 日本語WindowsではUSキーボードをJISキーボードと認識する場合があります。そういう配列だと思えばそのままでも使えますが、アンダーバーのキーはありません。 正しく英語キーボードと認識させるにはWindowsのレジストリ変更が必要です。
14 IME選択 ◆エスリルの動作モード(英字/かな)の切替え操作に連動してIMEをON/OFFさせる為に、esrille日本語ON/OFFキーを押したときにパソコンに送るキーコードを選択します。 Fn+F3キーを押して選択します。 この選択に合わせIMEのキーカスタマイズを行ってください。 選択の目安 MS-IME → pc Google日本 → pc Atok → 109a japanist → 109b
(注) エスリルキーボードはまだ進化途中です。上記のレイアウトを基本にカスタマイズ機能が追加されると思います。
FM-TOWNSキーボードのUSBエンコーダを自作したくて、いろいろ検索しているときにエスリルキーボードを見つけました。
詳細はこちら
エスリル ニューキーボード 特徴 小さめの手にも合うコンパクトなエルゴノミック デザイン: 322mm x 170mm x 54mm。
以下の文字配列にはじめから対応しています。特別なデバイスドライバーのインストールは不要です。
英語
Qwerty
Dvorak
日本語
親指シフト (Nicola) 親指シフト配列は
こちら TRON
M-type
公開されているペーパークラフトの型紙を使用して、ASkeyboardと大きさを比べてみました。
扇形に配置された親指キーの操作感を確認するため、ペラペラの普通紙では無く段ボールにMX軸を嵌め込んだモックを作りました。
なかなか良い感じです。
カラ打ちだけでは、使用感が分からないので手近にあったDELL SK8115のエンコーダに配線して「やまぶき」で親指シフト入力して見ました。
重量も剛性も無い段ボール筐体なのに快適に打鍵できます。
ちょっと使用感を試してみようと作りましたが、そのままメインキーボードになってます。
5年ほど前に入手したものですが、OASYS30AXやFM-TOWNSの親指シフトキーボードのPS2変換器の紹介です。
PS2-USB変換器をつなげばUSB接続でも使用できます。
変換器はJIS日本語キーボードインターフェースに変換するものなので、親指シフト入力にはJAPANISTややまぶきなどの擬似エミュレーションソフトを使います。
Windows7(64bit)環境で快適に使えます。
制作者のHPはこちら
チューニングファクトリー UNTRUST(旧屋号:相模原ガジェット製作所、きぃぼぉ堂)
No Risk No Fun UNTRUST | アントラスト PS/2-FMRキーボード変換器
キーボード | Keyboard PS2OASYS(for FMR)取扱説明書
PS2OASYS取扱説明書 この変換器はつなぐキーボードに合わせて、内蔵の変換テーブルを利用者が変更することができる優れものです。
取扱説明書では変換テーブルを全面的に書き換えることでOASYS30AX/SX401用キーボードで使えると書かれていますがデフォルトのままで十分使えます。FM-TOWNSキーボードもデフォルトで使えます。
すでに製造は終了しているようですが、掲示板に購入希望を書き込めばまだ作っていただけるかも知れません。
(希望的推測です。確証はありません。)
※変換テーブルの修正方法
取扱説明書の6.EEPROMのマップが変換テーブルの内容です。16進数の羅列を少し見やすくしたのが以下の表になります。
キーボードから入力されるスキャンコード(黄色)が表の座標位置を示し、表のコード(白色)がPCに送信されます。
青色はキー刻印とPCに送信されるコードが異なる部分です。
赤色は初期値を変更した部分です。
ポイントは「左親指シフト0x67」「右親指シフト0x68」「無変換0x57」「変換0x58」です。
左親指シフトが無変換、右親指シフトが変換になっているので、キーは独立変換型だが、共用変換型で使用することになっています。無変換をEnter、変換を空白に変更することで独立変換型で使えるようにしました。
(表は縮小表示しています。表をクリックすると別窓に拡大表示します。) キーボードスキャンコード(変換器がキーボードから受け取るスキャンコード)
oasys30 fmr60kb212 PS2JISキーボードスキャンコード(変換器がPCに送出するスキャンコード)
ps2kbd
コントローラを自作してUSB化するのは、敷居が高く実現に数年かかりそうなので、既存のUSBキーボードのコントローラを移植する方法を試してみました。
いくつかのキーは使えませんが、それなりに快適に親指シフトができるものが出来ました。
PowerとSleepは危険なので、キートップを外しています。
オリジナルのキートップはFKB8579-661移植しているので、代わりにJISキートップを付けています。
コントローラはノーブランドのMODEL:K7000キーボードのものを使いました。
B下割れの形は理想的ですが、軸ぶれがひどく使用に耐えない残念なキーボードです。(捨てないで良かった)
取り出したK7000のコントローラです。
K7000とFM-Townsのマトリクス表を眺めて、縦線・横線のつなぎ方考えます。
キーコードは気にしないで、K7000のキー入力可能なマトリクスにより多くFM-Townsのマトリクスを合わせる様にします。
別々に眺めていても、見切れないのである程度当たりをつけて二つのマトリクス表をマージします。
使えないキーをチェックして文字キー、親指シフトキーなど必須キーが使える組み合わせを探ります。
話が前後しますが、7番線を繋ぐとなぜかALT+Tabが無限入力されるので、7番線は使わない様にしました。
表から見てFM-Townsの配線が左側、コントローラ装着位置が右側になるので、接続用のリード線を表側に引き出し、不要なICチップを取り外した穴を利用して裏側に廻す様にしました。この際、リード線の並びがコントローラ側と同じになるようにしています。
引き回したリード線をコントローラにハンダ付けします。コントローラの接点は炭素膜で覆われていてハンダ付けできないので、あらかじめ炭素膜を削り落としています。
キーボード改造はこれで完了です。(キー刻印と入力される文字は一致していません)
Keyswapというツールを使って、Windowsのキーマップ定義を書き換えることで、キー刻印と入力される文字を一致させます。変更情報を登録してWindowsを再起動すると普通にFM-Towns親指シフトキーボードが使える様になります。
この方法の欠点は、他のJISキーボードが使えなくなる事です。
USBキーボードに改造する目的でキーマトリクスを解析しました。
赤枠部分に縦線と横線が集約されてます。
縦線16本×横線8本のマトリクスになってます。
キー名の下の数字はUSBスキャンコード。赤色は該当なし。
親指シフターの評価が高いRboard Pro for PCはPS2コネクタなので最近主流となっているPS2端子の無いPCに繋ぐためにPS2・USB変換ケーブルが必要です。
PS2・USB変換ケーブルも相性が厳しく、現状問題なく使える事が確認できているのはRC-U2MKくらいです。
さらに、Rboard ProをカナONの状態で使用すると、数字キー1、2などを押したときIMEが英数モードに替ってしまったりしてモード合わせを都度手動でする手間で気持ちよく文書入力することが出来ません。
カナOFFの状態であれば、普通のJIS日本語キーボードとして安定した入力ができます。PC側にやまぶきRや快速親指シフトなどの擬似エミュレーションソフトを入れれば親指シフト入力もできます。
ただし、左右の親指シフトキーがSPACEになってしまうので、手前の小さな無変換、変換キーで親指シフトする必要があり、実用的ではありません。
この問題をRboard Pro for PC付属の「Rboardアシスト」アプリで解決します。
※Rboardアシストはキーボード側でハード的にキー配列を変更するアプリです。
左親指シフトキー → 無変換キー
右親指シフトキー → 変換キー に変更します。
これで、
USB接続のWindows7(64bit)+やまぶきR で快適に親指シフト入力出来るようになりました。
(MACでも普通のJIS日本語106キーボードとして認識される様です。)
とはいえ、古いアプリなので、それなりの環境を用意する必要があります。
製品付属のFDに入っているRboardアシストはWin95~98、NT4.0用なのでいま使っているWindows7(64Bit)では
動きません。WindowsXP用のRboardアシスト(RbPro_0526.exe)がリュウドウのHPで配布されていましたが、サポートが完全終了し今は入手できません。(facebookの親指シフトグループで相談し入手しました)
Windows7対応版はないので、PS2端子のあるWindowsXP以前の環境が必要になります。
もう使わなくなって久しいPS2端子付のAT互換PCを物置から出し、WindowsXP SP2をクリーンインストールして作業環境を整えました。がRboardアシスト(RbPro_0526.exe)をインストールしただけでは、すんなり動いてくれませんでした。RbPro_0526.exeが最新版ではないのかも知れませんが、これしかないので格闘です。
以下はその顛末記です。
【Rboardアシスト起動エラー】 WindowsXPをクリーンインストールし他のアプリは何もインストールしていないのに、以下のエラーで起動できません。(;。;)
Rboard Pro 用のキーボードドライバがインストールされていない、もしくはマウスドライバのインストール等でi8042prt.sys ファイルがRboard Pro未対応の物になっています。 このままだとRboard Proを正常に使用する事ができませんので、Rboard Pro用のキーボードドライバをインストールしてWindowsの再起動を行ってください。 デバイスマネージャでキーボードドライバを確認すると、英語キーボードになっていたので日本語キーボードに変更しました。が起動できません。
Rboardアシストを互換モードで起動して見たところ、正常に起動しました。
とりあえずバージョンを確認しました。
【データ転送エラー】 配列変更定義は問題無くできましたが、そのデータをキーボード本体のフラッシュROMに転送できません。
【i8042prt.sysを強制的に入替 】
起動エラーメッセージに書かれているi8042prt.sysは調べてみるとキーボードドライバーの様なので、フォルダ検索してみると、Rboardアシストインストールフォルダ配下に旧いi8042prt.sysを発見。
実際に動いているのはC:\Windows\System32\driversのi8042prt.sysなので2世代旧いことになる。この世代差がRboardアシストのインターフェースに影響しているのかも知れない。
壊れても惜しくないシステムなので、safeモードでWindowsXPを立ち上げてC:\Windows\System32\driversのi8042prt.sysをRboardアシスト付属の旧いものに置き換えて見たところ、互換モードにしなくてもRboardアシストが正常に起動しました。\(^_^)/
バージョン表示がちょっと変わりました。
【フラッシュROMイメージの変更】 無事に起動できたので、ユーザーズマニュアルの手順に沿ってキー配列を変更しました。
キー配列変更ユーティリティを起動し、ROMイメージ「親指ひゅんQ向け」を選択 親指ひゅんQという名前に時代を感じますが、擬似エミュレーションで親指シフト入力するためのROMイメージです
付属の親指ひゅんQ向けイメージは左右の親指シフトキーを無変換・変換に換えるだけでなく、赤丸部分もJIS配列的に換える様になっているので、ここはキートップ通りになる様に変更しました。またAキー左はCapsLock派なのでここも入れ替えます。最下段の無変換・変換キーはATOKでの使い勝手を良くするため、EnterとSpaceに換えました。
変更した配列定義をオリジナルのROMイメージとして保存します。
フラッシュROMイメージの転送ポップアップに「はい」をクリックすると転送処理が起動されます。「転送開始」をクリックして転送処理が終わるのを待ちます。
転送処理中はキーボードのRランプが点滅しています。点灯に変わるまで、じっと待って完了です。転送処理は1分程度で終わります。
PC98用の親指シフトキーボード ASkeyboard(8ピンコネクタ)
OLDMAC用の親指シフトキーボード Rboard for Mac(4ピンADBコネクタ)
をPC/AT互換機(Windows)に繋ぐ為の変換器があります。
PC98用は株式会社オブジェクト社製 Keyboard Converter 98 to AT
OLDMAC用はGriffin iMate ADB-USB アダプター
※いずれも製造・販売終了品です。
この変換器を使ってWindowsPCに繋いで親指シフト入力する方法を模索しました。
ASkeyboard、Rboard for Macのどちらもキーボード側面の切替スイッチで親指シフト配列とJIS配列の選択ができます。
各配列別の動作確認結果は以下の様になりました。
ASkeyboard 親指配列
全かな文字の入力ができました。Windows側にやまぶきやjapanistなどの擬似エミュレーションソフトは不要です。
ただ、キーボード側のかな・英数切替操作とIME側のかな・英数モード切替が連動しないので切替操作は煩雑 になります。また、モードずれにより入力がハングアップすることが頻発するため常用は困難と判断しました。
Rboard for Mac 親指配列
数字キーがJISかなになってしまい数字入力できません。
文字キーはなぜか長音(ー)と「ろ」が入力できません。
ASkeyboard ASCII配列、98JIS配列とRboard for Mac JIS配列
変換器で親指シフトキーを空白キーにするため、やまぶき又はやまぶきRでの配列定義は
「英語キーボードで親指シフト入力する方法」になりますが、安定した入力ができ実用的です。
とはいえせっかくの正規親指シフトキーボードなので、ASkeyboardは配線変更して通常の入力が出来るようにしました。
【配線変更の内容】
左親指シフトキー → 無変換キー
右親指シフトキー → 変換キー
無変換キー → Enterキー
変換キー → Spaceキー
快適です。これをメインキーボードに昇格させました。
左右の親指シフトキーはパターンカットすると、分断した配線のバイパスが必要になり煩雑なので今回はパターンカットなしで配線変更しました。
ハンダを吸い取った軸足とスルーホールの隙間に紙を入れ、上からマスキングテープを貼り絶縁し
導電テープで新しい接点を作りそこに新しい配線をハンダ付けしています。
英語キーボードで親指シフト入力する方法 追記 Rboard for Macも左右の親指シフトキー配線を変更してみました。
左親指シフト → F1
右親指シフト → F3
やまぶきRの[機能キー]定義
F1,無変換
F3,変換
とりあえずF1、F3キーを犠牲にしましたが他のキーでも可能です。
配線変更したのは赤い線です。右上の黄色い配線はもとからです。
(ASkeyboardをベースにマイコンチップを交換し黄色い配線変更してRboard for Macを作っている様です)
その1 の続きです。
Shitキーを小指で押すのは、ちょっと負担が大きいので、
やまぶき Rの
文字キー同時打鍵シフト配列 で濁音・半濁音を入力する様にしてみました。
小指をホームポジションのままで打鍵できるので、こちらのほうが楽に速く打てます。
※
文字キー同時打鍵シフト配列 を使う場合、
やまぶき Rの設定画面で「文字キーが割当てられているキー」のチェックをはずします。
[ローマ字シフト無し]
;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'1','2','3','4','5','6','7','8','9','0','-','々','¥' ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - 々 ¥ 入力文字
; Q W E R T Y U I O P @ [ キー
.,ka,ta,ko,sa,ra,ti,ku,tu,',',,,'゛' ;。 か た こ さ ら ち く つ , 、 ゛ 入力文字
;A S D F G H J K L ; : ] キー
u,si,te,ke,se,ha,to,ki, i ,nn,後,逃 ;う し て け せ は と き い ん 後 逃 入力文字
; Z X C V B N M , . / \ キー
'.',hi,su,fu,he,me,so,ne,ho, / ,無 ; . ひ す ふ へ め そ ね ほ ・ 無 入力文字
[ローマ字シフト無し]の配列定義に続けて以下の定義を記述します。 左小指でaキーを押しながら、右指で緑色のキーを押します。 せっかくなので数字キーに丸付き数字を割当ててみました。 <
a >
;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'①','②','③','④','⑤','⑥','⑦','⑧','⑨','⑩','◎','●','○' ;① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ◎ ● ○ 入力文字
;Q W E R T
Y U I O P @ [ キー
'゜',ga,da,go,za,
pa,di,gu,du,pi,'¢','{' ;゜ が だ ご ざ
ぱ ぢ ぐ づ ぴ ¢ { 入力文字
;A S D F G
H J K L ; : ] キー
vu,zi,de,ge,ze,
ba,do,gi,po ,無,'*','}'
;ヴ じ で げ ぜ
ば ど ぎ ぽ 無 * } 入力文字
;Z X C V B
N M , . / \ キー
無,bi,zu,bu,be,
pu,zo,pe,bo ,'゛',無
;無 び ず ぶ べ
ぷ ぞ ぺ ぼ ゛ 無 入力文字
右小指で;キーを押しながら、左指で緑色のキーを押します。 <
; >
;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'①','②','③','④','⑤','⑥','⑦','⑧','⑨','⑩','◎','●','○' ;① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ◎ ● ○ 入力文字
;
Q W E R T Y U I O P @ [ キー
'゜',ga,da,go,za ,pa,di,gu,du,pi,'¢','{'
;
゜ が だ ご ざ ぱ ぢ ぐ づ ぴ ¢ { 入力文字
;
A S D F G H J K L ; : ] キー
vu,zi,de,ge,ze ,ba,do,gi,po,無,'*','}'
;
ヴ じ で げ ぜ ば ど ぎ ぽ 無 * } 入力文字
;
Z X C V B N M , . / \ キー
無,
bi,zu,bu,be ,pu,zo,pe,bo,'゛',無
;無
び ず ぶ べ ぷ ぞ ぺ ぼ ゛ 無 入力文字
[ローマ字左
親指シフト ]
;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'?','/','~','「','」','[',']','(',')','『','』','£','¬' ;? / ~ 「 」 [ ] ( ) 『 』 £ ¬ 入力文字
;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
la, e ,ri,lya,re,yo,ni,ru,ma,le,'¢','[' ;ぁ え り ゃ れ よ に る ま ぇ ¢ [ 入力文字
;A S D F G H J K L ; : ] キー
wo,a,na,lyu,mo,mi,o,no,lyo,ltu,':',']' ;を あ な ゅ も み お の ょ っ : ] 入力文字
;Z X C V B N M , . / \ キー
lu,-,ro,ya,li,nu,yu,mu,wa,lo,'¦' ;ぅ ー ろ や ぃ ぬ ゆ む わ ぉ ¦ 入力文字
[ローマ字小指シフト]の定義は不要です。
英語キーボードに限らずスペースバーが幅をきかせているキーボードで親指シフト入力をする方法です。
右も左もスペースバーを親指シフトキーにして、上段の文字を入力します。
親指シフトキーひとつではクロス打鍵ができないので、濁音・半濁音入力ができません。
この問題を濁音・半濁音は小指でShiftキーを押しながら入力することで解決しました。
(OASYSワープロ時代は半濁音は小指でShiftキーを押しながら入力していたのを濁音も入力する様にしたものです。)
本来の親指シフト入力より打鍵スピードは劣りますが、英語キーボードでローマ字入力している方がちょっと親指シフト入力を試してみたいという場合には、新たに日本語キーボードを調達する必要がないのでお奨めです。
やまぶきRの配列定義方法 シフト無しは通常の親指シフト配列定義と同じです。 [ローマ字シフト無し] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'1','2','3','4','5','6','7','8','9','0','-','々','¥' ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - 々 ¥ 入力文字
; Q W E R T Y U I O P @ [ キー
. ,ka,ta,ko,sa,ra,ti,ku,tu,',',, ,'゛' ;。 か た こ さ ら ち く つ , 、 ゛ 入力文字
;A S D F G H J K L ; : ] キー
u ,si,te,ke,se,ha,to,ki, i ,nn,後,逃 ;う し て け せ は と き い ん 後 逃 入力文字
; Z X C V B N M , . / \ キー
'.',hi,su,fu,he,me,so,ne,ho, / ,無 ; . ひ す ふ へ め そ ね ほ ・ 無 入力文字
左親指シフト配列定義で全キーの上段文字を定義します。 [ローマ字左親指シフト] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'?','/','~','「','」','[',']','(',')','『','』','£','¬' ;? / ~ 「 」 [ ] ( ) 『 』 £ ¬ 入力文字
;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
la, e ,ri,lya,re,yo,ni,ru,ma,le,'¢','[' ;ぁ え り ゃ れ よ に る ま ぇ ¢ [ 入力文字
;A S D F G H J K L ; : ] キー
wo,a,na,lyu,mo,mi,o,no,lyo,ltu,':',']' ;を あ な ゅ も み お の ょ っ : ] 入力文字
;Z X C V B N M , . / \ キー
lu,-,ro,ya,li,nu,yu,mu,wa,lo,'¦' ;ぅ ー ろ や ぃ ぬ ゆ む わ ぉ ¦ 入力文字
小指シフトで濁音・半濁音文字を定義します。 [ローマ字小指シフト] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'?','/','~','「','」','[',']','(',')','『','』','£','¬' ;? / ~ 「 」 [ ] ( ) 『 』 £ ¬ 入力文字
;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
'゜',ga,da,go,za,pa,di,gu,du,pi,'¢','{' ;゜ が だ ご ざ ぱ ぢ ぐ づ ぴ ¢ { 入力文字
;A S D F G H J K L ; : ] キー
vu,zi,de,ge,ze,ba,do,gi,po,無,'*','}' ;ヴ じ で げ ぜ ば ど ぎ ぽ 無 * } 入力文字
;Z X C V B N M , . / \ キー
無,bi,zu,bu,be,pu,zo,pe,bo,'゛',無 ;無 び ず ぶ べ ぷ ぞ ぺ ぼ ゛ 無 入力文字
右親指シフトの配列定義は不要です。 [ローマ字右親指シフト] やまぶきRの設定で左親指シフトキーにSpaceを指定します。 右親指シフトキーは使わないので、Spaceキー以外のキーを指定します。
小指の負担を少なくする方法はこちら。
その2
かつてASCIIがPC98用に販売していた親指シフトキーボードは、個人的には富士通製親指シフトキーボードより優れた名機だと思います。 そのままではWindowsで使えないので、JIS日本語USBキーボードに打鍵感の要である軸とキートップを移植しました。 移植元はASkeyboard、移植先はdPRO--MKB90J1です。 dPRO--MKB90J1はASkeyboardに比べ筺体や鉄板の剛性がいまいちなので、まったく同じ打鍵感は得られませんが個人的には富士通製親指シフトキーボードより遙かにいい感じです。 ※画像は縮小表示しています。各画像をクリックすると別窓で原寸表示します。 改造詳細 改造前のdPRO--MKB90J1です。 無変換・スペース・変換キーを親指シフトキーに最適化します。 裏面のネジ3本を外すと簡単に筺体が分離でき、中身が取出せます。 作業に夢中で写真を撮り忘れましたが、キートップを外し、軸のハンダを吸取り基板から分離します。 同じ要領でASkeyboardも解体します。 ASkeyboardの親指シフトキーを移植するため、赤枠部分の鉄板を削り軸位置を合わせます。 もとのキーサイズが小さいので、無変換・スペース・変換の3キーを2つの親指シフトキーに交換しました。 横長の親指シフトキーを安定させるためスタビライザーを取付けます。赤枠部分の鉄板を削り金具受けを取付けます。 広げた軸穴を補正するため、3mm厚のゴム板に軸穴を開け、鉄板裏側に貼り付けます。 ずらした軸を取り付けるため、基板にスルーホールを開けます。 赤丸が新たに開けたスルーホール、青丸がもとの無変換・スペース・変換のスルーホールです。桃色丸はかなキーのスルーホールです。スペースキーに配線変更するため、パターンカットします。 ASkeyboardから外した軸を鉄板にセットし基板にハンダ付けします。 この段階でPCに繋ぎ各スイッチの導通確認をし配線が切れているキーを確認します。 無変換・変換の配線を移動した軸に繋ぎます。スペースの配線をかなキーの軸に繋ぎます。 再度PCに繋ぎ全てのスイッチが正しく反応する事を確認して完成です。 ASkeyboardの軸は見た目が綺麗でダメージが無い様に思われたが、打鍵してみると想定以上にタッチが硬く重いので、全軸分解して乾式潤滑剤RO-59tmKT(スムースエイド)を2度塗りしました。 手間を惜しんではダメですね。しっとりと滑かな至福のキータッチが復活しました。
今回はASketboardをリサイクルしましたが、Rboard for MACやOAshift/98(親指君)でも同様の移植ができます。
移植先に使えるキーボードで現在も販売されているのは、ネオテックのMCK-89S(PS2)です。
今回のネタ元はこちら Realforce テンキーレスモデルの親指シフトキーボード化改造 - Page Goes Infinity!!! on Blog. 横長ハウジング内のコニックリング位置をずらして軸位置を変更する、という革新的なアイデアです。さっそく真似してみました。 横長に交換した無変換・変換キーはスタビライザー内蔵の軸受けなので、キーのどこを押しても滑らかに押下でき、快適な親指シフト入力ができます。若干ストロークが浅くなりますが、気になる程ではありません。 軸受けの下では無く、赤丸部分(無変換・変換配線部分)にラバードーム、コニックリングを入れています。 Realforceの分解・改造詳細 改造前 無変換・スペース・変換キーのサイズを変更します。
筺体カバー分離 本体を裏返し、手前4箇所の噛合わせを外します。親指の爪を立てて手前に押すと簡単に外せます。
筺体上カバーを外し、中の基板を裏返し、接続ケーブルを分離します。 基板と鉄板(キートップ)を分離します。 横手方向から基板と鉄板を押し開き、少し隙間ができたところで、ラバーが鉄板側に張り付いていない事を確認します。ラバーが鉄板に張り付いている場合は、基板との隙間を広げないでマイナスドライバーや使用済みクレジットカードなどを使って鉄板からラバーを剥がします。 無造作に基板と鉄板を押し開くと、コニックリング飛び出し散乱し悲惨な事になります。 次に基板からラバーを剥がします。このときもコニックリングが飛び散らない様に少しずつラバーを横手方向に剥がします。 基板の上を滑らせてコニックリングを集め、小箱に保管します。 無変換、スペース、変換、テンキー部+の4つのキートップを外し、さらに軸受けを鉄板から外します。 軸受けは赤丸部分に突起があり鉄板と噛合わさっているので、この突起部をマイナスドライバーで押しながら軸受けを下に押して鉄板から外します。 スペースキーを一文字サイズ、無変換・変換キーを横長キーに交換するため、位置合わせを確認します。元のスペースキーは長すぎて嵌らないので、テンキー部の+とEnterキーを使います。一文字サイズのスペースのキートップは、余剰品が無い場合はPauseキーなど使用頻度の少ないキートップを使います。 横長の軸受けハウジングの赤丸部分を削って、ラバードームを入れられる様に加工します。 加工は平刀で少しづつ切込み入れて削り取ります。 無変換、スペース、変換の3つの穴を繋いで、ひとつの長方形の穴にします。 鉄板の不要部分は金切りノコで切り落とします。100円ショップで購入した安物でも1カット10分程度で切れました。鋸だけで切り落とそうとしても、最後の方は歯が引っかかって上手く切れません。残り1mmくらいは残しておいて、毟り取ります。 切断面は平ヤスリで軸受けに合わせて仕上げ削りをします。 横長の軸受けは真ん中にラバーを挟み込む切り欠きがあり、片側にラバーを寄せるとラバーが浮き上がってしまうので、ここを削りラバーが挟める様にします。
鉄板(キートップ)を裏返して、ラバーを重ねるとき、平台の上に置くと、軸が浮き上がり上手く重ねられないので、キートップが中空に浮くようにします。 ハウジングを削った部分は深さがやや浅く、ラバードームが浮き上がっていますが許容範囲なので、このまま作業を続けます。 小箱に入れたコニックリングが重なってしまったときは、つまみ上げ手のひらに落としてあげればだいたい分離できますが、またにしっかりからみ合っている事があります。この場合はコニックリングの渦巻きにそって根気よくコニックリングを回して外します。
ラバードームにひとつづつコニックリングを入れていきます。小箱に保管したコニックリングをすべてラバードームにセットしたとき、コニックリングが不足していることがあります。小箱をひっくり返してコニックリングをばらまいたりしていなければ、コニックリングが重なっている事に気付かずひとつのラバードームにふたつのコニックリングをセットしたのが原因です。赤丸部分が重なっていますが、目視ではなかなか見分けがつかないので、ひとつづつ摘んで、重なったコニックリングを探す必要があります。 コニックリングが傾いていない事をしっかりチェックします。傾いたまま基板を重ねるとキーが反応しない事があります。 無事にコニックリングのセットが完了したら、基板を重ねて白いネジだけ付けます。ネジは一本づつ締め付けるのではなく、すべてのネジを軽く留め、中央から外側の順にネジを締めていくと、基板と鉄板のヅレを防止できます。 ケーブルを繋いでPCに接続し動作確認します。問題がなければ黒いネジを留めて筺体を組立てて完了です。 ※ラバードームに穴が開いているのは、以前に押下圧軽減の加工をしたためです。
作業時間は、延べ4時間程度でした。
最終的には、無変換・スペース・変換キーを他の東プレOEMキーボードから移植しています。
初めて東プレRealforceを解体したときにお世話になった記事はこちら
東プレ RealForceに消音ゴムを入れて静音化 画像は縮小表示しています。各画像をクリックすると別窓にオリジナルサイズで表示されます。
富士通が提供している親指シフト練習ソフト(OYATYPE)はJapanistの快速親指シフトで使う限りは何の問題もないが、やまぶきRとATOK2011で使うとATOKがJISかなモードになってしまい親指シフト入力になりません。
スペースキーを押して練習を開始するとOYATYPEがカナモードになり、連動してATOKもカナモードに切り替わってしまいます。
その結果、やまぶきRでローマ字入力したはずが、JISかな入力になってしまいます。
やまぶきRの配列定義を直接入力指定にすると、この現象を回避できます。
【やまぶきRの配列定義】
[ローマ字シフト無し] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'1','2','3','4','5','6','7','8','9','0','-','々','¥' ;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
'。','か','た','こ','さ','ら','ち','く','つ',',','、','゛' ;A S D F G H J K L ; : ] キー
'う','し','て','け','せ','は','と','き','い','ん',後,逃 ;Z X C V B N M , . / \ キー
'.','ひ','す','ふ','へ','め','そ','ね','ほ',/,無 [ローマ字左親指シフト] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'?','/','~','「','」','[',']','(',')','『','』','£','¬' ;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
'ぁ','え','り','ゃ','れ','ぱ','ぢ','ぐ','づ','ぴ','¢','゜' ;A S D F G H J K L ; : ] キー
'を','あ','な','ゅ','も','ば','ど','ぎ','ぽ',無,'*',']' ;Z X C V B N M , . / \ キー
'ぅ','ー','ろ','や','ぃ','ぷ','ぞ','ぺ','ぼ','゛',無 [ローマ字右親指シフト] ;1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ \ キー
'?','/','~','「','」','[',']','(',')','『','』','£','¬' ;Q W E R T Y U I O P @ [ キー
'゜','が','だ','ご','ざ','よ','に','る','ま','ぇ','¢','゜' ;A S D F G H J K L ; : ] キー
'ヴ','じ','で','げ','ぜ','み','お','の','ょ','っ',':',']' ;Z X C V B N M , . / \ キー
無,'び','ず','ぶ','べ','ぬ','ゆ','む','わ','ぉ','¦' ダウンロード(右クリックで対象をファイルに保存)はこちら→
Nicola_kana.txt (ダウンロード後拡張子を.txt→.yabに修正してください)
この定義はOYATYPE専用ではなく、通常の文字入力でも使えました。
Google日本語やMS-IMEでも使えます。(Japanistでは使えません)
また、IMEの入力モードを「ローマ字入力」ではなく「かな入力」にしても使えたので
JISかな入力と親指シフト入力を併用する場合に、IMEの入力モードを変更する手間が省けます。
注) やまぶきRをIMEの入力モードを「かな入力」で使うことは、マニュアルに記載された機能ではありません。 補足)確認した環境は以下の通りです。
Windows7 (最新UPDATEまで適用済み)
やまぶきR 1.9.0
ATOK2011、MS-IME、Google日本語
親指シフト入力に適したJISキーボードの特徴として俗にB下割れと呼ばれる物があります。
ハードオフのジャンクコーナーでB下割れキーボードを見つけたので、試しに買ってみました。
SPACEキーと変換キーが親指ホームポジションにあり、横幅も充分。両隣の無変換キー、かなキーも楽に親指で操作でき形はまさに親指シフト向きです。
メーカ不詳、Model名はK7000です。
とは言え、親指シフト入力キーボードの必要条件はキー形状だけではありません。
個人的見解ですが、以下の条件が必要と考えています。
1)キータッチが滑らかなこと。
2)押下圧が小さい(30~45g程度)こと。
3)設置したキーボードに安定感があること。
4)親指シフトキーが適切な位置(左シフトはF,Gの下、右シフトはH,Jの下)にあること。
4)底打ち感が明確なこと。
5)耳触りの良い底打ち音(打鍵音)であること。
1)キータッチが滑らかなこと。
は土台が貧弱な激安キーボードでは改善しようがないが
2)押下圧が小さい(30~45g程度)こと。
は、ラバードームの穴開けで調整できます。
まずは分解。裏側のネジを外して上筐体と下筐体を分離します。
次にメンブレンシートを外します。
ラバードームを取り出します。
ラバードームを裏返し、各キーごとに4mmの穴を3箇所開けます。これで押下圧が60gから35gに軽減されます。
SPACEキーはラバードーム2個なので、穴を4つ開けました。
押下圧が軽くなって楽に打鍵できますが、引っかかりがあり高速打鍵はできません。
常用しているALPS軸やCherry軸のキーボードと比べると打鍵速度が30%くらい遅くなります。
ワープロOASYSが衰退して、親指シフトキーボードが繋げられないWindowsPCを使わざる得なくなったとき、絶望の縁から這い出せたのは「親Q」のお陰です。
以来[無変換]と[変換]の間に[Space]を配置した形態を擬似入力の基本形として10数年使っていました。
[Space]を一文字サイズに縮小し[Enter]にリマップ。[カタカナ/ひらがな]を[Space]にリマップし理想の配置が完成したと思っていましたが、共用型から独立型に親指シフトキー定義を変更した事から変換操作を行う[Space]の位置が遠く感じられ新たな理想形を模索しました。
こちらのSpace三分割 を再改造してみました。
画像は全て縮小表示です。画像をクリックすると別窓で原寸表示します。 専用キーボードは親指シフトキーの下に[無変換][変換]が配置され親指を上下に動かす事で、ふたつのキー操作が楽に出来るようになっている。 この操作感を、親指を左右に動かして実現する配置を試行します。配置のポイントは左親指で左親指シフトと[Enter]、右親指で右親指シフトと[Space]キーが楽に操作できること。 親指のホームポジョンは[F][G]の間と[H][J]キーの間なので、親指シフトキーの幅を極力短くして隣接するキーを内側に寄せる配置にしました。
鉄板の軸穴を新しい配置に合わせくり抜くと大きなひとつの穴になってしまいました。正確な軸位置を確保するため3.2mmのゴム板を使って軸穴を作りました。
鉄板と基盤を組み合わせて、軸穴の位置を確認します。ふたつの軸穴が逆流防止用の半導体と干渉するので、これを取り外し外側から着けるようにします。 軸足を取り付けるスルーホールは、既存配線の分断箇所が少なくなる様に各軸の下側に空けました。
鉄板に軸を取付け、隙間にセルスポンジを詰めます。
基盤を組合せて配線します。追加した軸のスルーホールは既存配線を分断しているものがあるので、マスキングテープで絶縁し、軸足の接合部を強化するために導電性テープを貼り、ハンダの乗りを良くしました。
完成です。 オリジナルの親指シフトキーはサイズが合わず使えないので、バルサ材を使ってカサ高のキートップを作りました。[Enter]と[Space]にはキーの隙間を隠すハネを付けています。 親指を左右に動かす操作に無理が無く、軽快に入力できます。 新理想形の完成です。
<余談>
新理想型と言って見たけれど、既にこのキー配置のキーボードがありました。DELL SK-8115です。
やまぶきRの配列定義に以下を追加するだけで、新理想形になります。
[機能キー]
Space,無変換
無変換,Enter
カタカナ/ひらがな,Space
なお、親指シフト独立型にするには、IMEのキー定義で文字入力中の無変換・変換を「何もしない」、Spaceで「変換」する設定に変更する必要があります。
ノートPC(FMV-S8360)を出先ではorzレイアウトで、自宅では外付けキーボードを繋いで通常レイアウトで親指シフト入力している。レイアウト変更をやまぶきRの設定画面を開いて都度配列定義ファイルを指定し直していたがメニューでワンタッチで切替える方法がある事を知り、試してみました。
配列定義ファイル作成 キーボード毎に配列定義ファイル(.yab)を作成します。
4つのキー(無変換、スペース、変換、かな)の配置でパターン化して配列定義ファイルを作りました。
設定ファイル作成 配列定義ファイルに合わせて設定ファイル(.ypr)を作ります。
作り方はyamabuki_r.yprをコピーしてファイル名を変更するだけです。
設定ファイルはどこに置いてもいいのですが、yprというサブフォルダを作ってそこにまとめて置いてます。
メニューに設定ファイルを登録 タスクトレイのやまぶきRアイコンを右クリックしメニューを表示します。続けてもう一回右クリックし「設定ファイルをメニューに追加」を左クリックします。ファイル選択画面が出てきたら、先に作成した設定ファイルを選択して[開く(O)]ボタンを押します。
これを作成した設定ファイル分繰り返します。設定ファイルは最大10ファイル登録できます。
メニューで設定ファイルを選択(切替え) やまぶきRアイコンを右クリックして使いたい設定ファイルを選択します。選択中の設定ファイル名の左側に●が表示されます。
必要に応じて設定値を修正 作成した設定ファイルの内容はコピーしたyamabuki_r.yprと同じになっているので、初回使用時は設定画面を開いて配列定義ファイルを選択し直します。その他のパラメータも必要に応じて設定します。
これで完了です。
orzレイアウトで英数を対象にするか、しないかどちらが使いやすいかを比較したいときなどもワンタッチで切替できるので、便利です。
RealforceはSpaceキーのスタビライザーが軸受のハウジングに内蔵されていて、キートップの大きさに左右されないので、これを切断して親指シフトキーの最適化をしました。
変換キーはスタビライザーがないので、Nキーの下辺りを押下するとやや重い感じになりますが、改造前よりは軽快に、右親指ものびのびと打鍵出来ます。
クリックで拡大します ① SPACEキーをBキーとNキーの間の位置で切断します。キーボードにSpaceキーをセットした状態で切断線をケガキしておくと向きを間違えて左側を切ることはありません。② 切断した右側と変換キーを接合します。万が一接合に失敗したとき、やり直せる様に接着面にアルミテープを貼りました。(赤矢印部分) ふたつのパーツを位置決めしアルミテープで包む様に固定します。③ V字型の隙間にホットボンドを充填し接着します。ホットボンドは固まると少し縮むので、ややてんこ盛りにします。④ ホットボンドが固まったのを確認してアルミテープを剥がします。はみ出したホットボンドをカッターで削って成型します。仕上げ むき出しの接合部分を隠すためにアルミテープで全体を包みました。キーボードに装着して打鍵具合を確認します。切断部分の隙間が狭く左右のシフトキーが干渉したので、ヤスリで切断面を削り隙間を広げました。
やまぶきRに添付されている親指シフト配列定義ファイルNICOLA.yabにコメントを付けて読みやすくして見ました。
紫はキー名、緑はこの定義で入力された文字をコメントとして記述しています。
読みやすくなったので、KB211レイアウトに合わせて『』£¬を打鍵入力出来るように修正。
ローマ字小指シフトでローマ字変換しないで全角英字入力する様に修正。
入力確認はGoogle日本語を使用しましたが、ATOKやMS-IMEでも使えます。
ダウンロード(右クリックで対象をファイルに保存)はこちら→
NICOLA_KB211.txt 拡張子はyabに変更してください。
コメントイメージ 青枠の文字を追加。赤枠の文字は定義文字と入力文字がIMEのローマ字かなモードの設定により相違するので、利用するPC環境毎に修正が必要かも。
追記 英数モードでも右手小指で[後退][取消]を行なう場合は以下の記述を配列定義に追加。
「逃」の部分を「入」に変えると[取消]ではなく[Enter]にでき右小指で楽にEnterキーが押せるようになります。
[英数シフト無し]
1,2,3,4,5,6,7,8,9,0,-,^,¥
q,w,e,r,t,y,u,i,o,p,@,:
a,s,d,f,g,h,j,k,l,;,後,逃
z,x,c,v,b,n,m,,,.,/,_
[英数小指シフト]
!,”,#,$,%,&,’, (,),無,=,~,|
Q,W,E,R,T,Y,U,I,O,P,@,*
A,S,D,F,G,H,J,K,L,+,*,}
Z,X,C,V,B,N,M,<,>,?,_