今回のネタ元はこちらRealforce テンキーレスモデルの親指シフトキーボード化改造 - Page Goes Infinity!!! on Blog.横長ハウジング内のコニックリング位置をずらして軸位置を変更する、という革新的なアイデアです。さっそく真似してみました。
横長に交換した無変換・変換キーはスタビライザー内蔵の軸受けなので、キーのどこを押しても滑らかに押下でき、快適な親指シフト入力ができます。若干ストロークが浅くなりますが、気になる程ではありません。
軸受けの下では無く、赤丸部分(無変換・変換配線部分)にラバードーム、コニックリングを入れています。
Realforceの分解・改造詳細 | 改造前 無変換・スペース・変換キーのサイズを変更します。 |
  | 筺体カバー分離 本体を裏返し、手前4箇所の噛合わせを外します。親指の爪を立てて手前に押すと簡単に外せます。 |
筺体上カバーを外し、中の基板を裏返し、接続ケーブルを分離します。
基板と鉄板(キートップ)を分離します。
横手方向から基板と鉄板を押し開き、少し隙間ができたところで、ラバーが鉄板側に張り付いていない事を確認します。ラバーが鉄板に張り付いている場合は、基板との隙間を広げないでマイナスドライバーや使用済みクレジットカードなどを使って鉄板からラバーを剥がします。
無造作に基板と鉄板を押し開くと、コニックリング飛び出し散乱し悲惨な事になります。
次に基板からラバーを剥がします。このときもコニックリングが飛び散らない様に少しずつラバーを横手方向に剥がします。

基板の上を滑らせてコニックリングを集め、小箱に保管します。
無変換、スペース、変換、テンキー部+の4つのキートップを外し、さらに軸受けを鉄板から外します。
軸受けは赤丸部分に突起があり鉄板と噛合わさっているので、この突起部をマイナスドライバーで押しながら軸受けを下に押して鉄板から外します。
スペースキーを一文字サイズ、無変換・変換キーを横長キーに交換するため、位置合わせを確認します。元のスペースキーは長すぎて嵌らないので、テンキー部の+とEnterキーを使います。一文字サイズのスペースのキートップは、余剰品が無い場合はPauseキーなど使用頻度の少ないキートップを使います。
横長の軸受けハウジングの赤丸部分を削って、ラバードームを入れられる様に加工します。
加工は平刀で少しづつ切込み入れて削り取ります。
無変換、スペース、変換の3つの穴を繋いで、ひとつの長方形の穴にします。
鉄板の不要部分は金切りノコで切り落とします。100円ショップで購入した安物でも1カット10分程度で切れました。鋸だけで切り落とそうとしても、最後の方は歯が引っかかって上手く切れません。残り1mmくらいは残しておいて、毟り取ります。
切断面は平ヤスリで軸受けに合わせて仕上げ削りをします。


 | 横長の軸受けは真ん中にラバーを挟み込む切り欠きがあり、片側にラバーを寄せるとラバーが浮き上がってしまうので、ここを削りラバーが挟める様にします。 |
鉄板(キートップ)を裏返して、ラバーを重ねるとき、平台の上に置くと、軸が浮き上がり上手く重ねられないので、キートップが中空に浮くようにします。
ハウジングを削った部分は深さがやや浅く、ラバードームが浮き上がっていますが許容範囲なので、このまま作業を続けます。

 | 小箱に入れたコニックリングが重なってしまったときは、つまみ上げ手のひらに落としてあげればだいたい分離できますが、またにしっかりからみ合っている事があります。この場合はコニックリングの渦巻きにそって根気よくコニックリングを回して外します。 |
ラバードームにひとつづつコニックリングを入れていきます。小箱に保管したコニックリングをすべてラバードームにセットしたとき、コニックリングが不足していることがあります。小箱をひっくり返してコニックリングをばらまいたりしていなければ、コニックリングが重なっている事に気付かずひとつのラバードームにふたつのコニックリングをセットしたのが原因です。赤丸部分が重なっていますが、目視ではなかなか見分けがつかないので、ひとつづつ摘んで、重なったコニックリングを探す必要があります。
コニックリングが傾いていない事をしっかりチェックします。傾いたまま基板を重ねるとキーが反応しない事があります。
無事にコニックリングのセットが完了したら、基板を重ねて白いネジだけ付けます。ネジは一本づつ締め付けるのではなく、すべてのネジを軽く留め、中央から外側の順にネジを締めていくと、基板と鉄板のヅレを防止できます。

ケーブルを繋いでPCに接続し動作確認します。問題がなければ黒いネジを留めて筺体を組立てて完了です。

※ラバードームに穴が開いているのは、以前に押下圧軽減の加工をしたためです。
作業時間は、延べ4時間程度でした。
最終的には、無変換・スペース・変換キーを他の東プレOEMキーボードから移植しています。
初めて東プレRealforceを解体したときにお世話になった記事はこちら
東プレ RealForceに消音ゴムを入れて静音化 画像は縮小表示しています。各画像をクリックすると別窓にオリジナルサイズで表示されます。
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RealforceはSpaceキーのスタビライザーが軸受のハウジングに内蔵されていて、キートップの大きさに左右されないので、これを切断して親指シフトキーの最適化をしました。
変換キーはスタビライザーがないので、Nキーの下辺りを押下するとやや重い感じになりますが、改造前よりは軽快に、右親指ものびのびと打鍵出来ます。

クリックで拡大します
 | ①SPACEキーをBキーとNキーの間の位置で切断します。キーボードにSpaceキーをセットした状態で切断線をケガキしておくと向きを間違えて左側を切ることはありません。
②切断した右側と変換キーを接合します。万が一接合に失敗したとき、やり直せる様に接着面にアルミテープを貼りました。(赤矢印部分) ふたつのパーツを位置決めしアルミテープで包む様に固定します。
③V字型の隙間にホットボンドを充填し接着します。ホットボンドは固まると少し縮むので、ややてんこ盛りにします。
④ホットボンドが固まったのを確認してアルミテープを剥がします。はみ出したホットボンドをカッターで削って成型します。
仕上げ むき出しの接合部分を隠すためにアルミテープで全体を包みました。キーボードに装着して打鍵具合を確認します。切断部分の隙間が狭く左右のシフトキーが干渉したので、ヤスリで切断面を削り隙間を広げました。 |
HHKB Proで話題になっている親指シフト化キットのRealforce用を作ってみました。
キートップのサイズをすき間ができないように少し大きめに変えました。
左親指のポジションは元と同じです。右親指のポジションが少し左寄にできます。

作り方は、
HHKB用と同じです。

※親指シフト化キットの原案はもう5年以上前に提唱されていました。
親指シフトもどきキー(1): おくまの部屋(本館) 親指シフト化キットを作って按配を確認しているときに、気がつきました。
右一列ずらしで[変換]キーが最適な位置になります。大きさもベスト。
特定のPCに常時接続して使う場合は、こちらのほうがお奨めです。
キーボードの相性でキー押下時のタッチが占める割合はかなり高いと感じているが、
押下圧(押下特性)を公表しているキーボードは少ない。
個別に測定されたデータが公表されているものもあるが、そもそもキーボードの押下圧の
測定基準がはっきりしない。
手元にあるキーボートの押下圧を古典的方法のコイン測定(硬貨を分銅代わりに利用した測定方法)で
量ってみた。
  | 親指シフトキーボードの理想の押下圧は35gと言われている。 これを基準にするため、35gの重りを作成。50円硬貨8枚+1円硬貨3枚。 測定基準は、キートップに重りを静かに置いたとき、底打ち手前までキーが沈み込む重さとした。 [参考]硬貨のサイズと重さ 1円 直径20mm、 重さ1g 5円 直径22mm、 重さ3.75g、孔径(穴の直径)5mm 10円 直径23.5mm、重さ4.5g 50円 直径21mm、 重さ4g、孔径4mm 100円 直径22.6mm、重さ4.8g 500円 直径26.5mm、重さ7g
|
 | 35gの代表格、Rboard Proの押下圧を量ってみる。 35gの重りをキートップに乗せると底打ち手前まで沈み込む。指で押し下げても、指を話すと戻ってくる。 50gの重りで底打ちまで沈み込む。 |
 | ALPS緑軸はキーボードの部屋では平均41g、最大50gとなっている。 35gの重りを乗せると底打ち手前まで、沈み込み指で押しても戻ってくる。 43gの重りだと底打ち手前まで、沈み込み指で押すと底打ちしたまま戻って来ない。 |
 | Realforce変化重45gは45gの重りを乗せても底打ちしないが、そのまま指で押すと底打ちして戻ってこない。30gは30gの重りで底打ちする |
押下圧が同じでもキーボードによって打鍵感が違うのは、こんなところに要因があるのかも。
いろいろ親指シフトキーボード弄りで遊んでいるが、思えばオリジナルのアイデアはひとつもない。
ありがたい先人の知恵を整理してみた。
メンブレン、ラバーキーボードのタッチ軽量化
夢中レポート MaxPoint MX-90501W 2000-02-04
夢中レポートIBM Space Saver Keyboard 2 2000-03-04
夢中レポート親指パッド 2000-02-09
配線変更
夢中レポートGoldtouch Adjustable Keyboard2000-04-15
その2その3その4文字キーを全部右へ1キーずつズラス(親指シフトキーをB下割れにする方法)
キー配列シール&キー配列変更2000-05-14
STARTとヒデボーの親指化改造記 (1)2002-01-22
STARTとヒデボーの親指化改造記 (2)STARTとヒデボーの親指化改造記 (3)STARTとヒデボーの親指化改造記 (4)STARTとヒデボーの親指化改造記 (5)Majestouchで親指シフト入力を可能にする Plus Shift2007-05-31
夢想形
PFU Happy Hacking KeyBoard Professional JP で親指シフト その22008-11-15
PFU Happy Hacking KeyBoard Professional JP で親指シフト その3親指シフト(31) Majestouch MINILA 68キー日本語カナなし で親指シフト 親指シフト(32) Majestouch MINILA 68キー日本語カナなし で親指シフト その2親指シフト(33) Majestouch MINILA 68キー日本語カナなし で親指シフト その3親指シフト(34) Majestouch MINILA 68キー日本語カナなし で親指シフト その4ALPS軸換装をやってみようと決意するきっかけになったHP
SANDY55の
mck-89s P-II走風窯の
キーボード改造記・FILCO89J改ALPS軸の全てがここに。
キーボードの部屋改造の域を越えているが、ここまで出来る事を教えられた記事
tono's roomの
カタカタッ・コトコトッPCB-GAME-ROOMの
キーボード情報あらためて、感謝、感謝。
2778-120620 感動の親指シフト化キット: shiologyを見て
HHKB ProとRealforceの軸位置を対比してみた。変換・無変換キーの幅の違いで軸と軸の間隔が相違しています。このため、HHKB Pro用に商品化が計画されている親指シフト化キットはRealforceには合わないと思っていた。

キートップを付けて比較

親指シフト化キットと同じ幅と思われるキートップがあったので重ねてみた。

少し隙間ができるが、NとMの間を右親指のホームポジションにする人なら案外使えるかも。
せっかくなので、
[親指シフト]感動の親指シフト化キットもどきを作る
 | 2つの東プレ静電容量スイッチキーボード ・NISSHO ELCTRONICS KB106DEとRealForce106 LA0100 KB106DEは筐体もキートップも大型で重量感があるどっしりとした造り。タッチは軽めで底打ち感があるが、RealForceの軽快さには欠けるところがある。親指シフターとしては、スペースキーが長すぎるのが難点。RealForce106と比べるとスペースキー以外はキートップ互換がありそうなので、交換してみた。 |
 | キートップと軸の比較 KB106DEのキートップはハイプロキートップと呼ばれているらしい。Realforceと比べると確かに背が高く、プラスチックも肉厚で重量がある。決定的な違いはキートップ上面が球面状の窪みになっていて押下時に指がスッポリはまる感じ。 軸もキートップに合わせたのかシリンダー部を囲う様にできている。 鉄板にはめ込む部分の形状は同じ。スタビライザー付のキーの軸も同じ。 |
 |  |
  | 軸交換基板の分離 基板と鉄板を止めているネジをすべてはずし、基板と鉄板を分離する。このときラバー&コニックリングを基板側に張り付けた状態で分離する様に、少しづつ剥がしていくと余計な仕事が増えないで済む。
軸交換 鉄板から軸を外すのは上の写真の赤丸部分をマイナスドライバーなどで内側に押しながら、上から軸を押し下げるだけ。外した軸をもうひとつの鉄板に取り付けて、組み上げれば交換完了。 |
  
 | 組み上げた状態だと見た目はあんまり変わらない。 KB106DEは重量感のある筐体でRealforceの軽快なタッチで打鍵でき、なかなか良い感じ。 Realforceは、耳障りなキーの戻り音がなく、ポクポクした感じの底打ち感があり、これもなかなか良い感じ。 |
  | 変荷重ラバーを25g軽荷重ラバーに交換 NISSHO ELECTRONICSの東プレOEMキーボードを入手した。仕様は定かではないが、JUKIの東プレOEM品とキートップ形状が同じであることから25gラバーが使用されていると推測。このラバーをRealforce106 LA0100に移植してみる。 |
 | 作業台 東プレキーボードは平坦な板の上ではキートップがじゃまになり、うまく作業ができないのでキートップを中空に浮かした状態で作業するための台を作成。手直にあったL字型のプラスチック板を2枚重ねてコの字型にしたもの。 まず黒ネジ、次に白ネジを取り外し、基板と鉄板を分離する。
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 | ラバー取り外し 一体型ラバーで基板に密着していたので、幸運にも綺麗に鉄板がはずせた。按配が悪いとコニックリングがバラバラと床に散乱するので注意が必要。 共用基板? ラバードームが無い基板のスイッチが4箇所あることを発見。2つはWinキー、APLキーと思われるがスペースの両側にあるスイッチの用途はなんなんだろ。 ふたつのラバー 2台とも106キーボードだが、最下段の機能キーの配置が若干違うので、そこだけラバーの形状が合わない。はさみで切り取って合わせる。 組み立て 作業台にキートップ付きの鉄板を乗せ、ラバーとコニックリングを配置。基板を重ねてネジ止めして完成。 |
  | 筐体とキートップの重量化 設置安定度を強化するため、下筐体に油粘土を詰めて重量化。 キータッチがどう変わるか定かでないが、鉛テープをキートップの裏側に貼り付けて重量化。 |
仕上がり具合キーが軽くなった分、自然と速く打てる。打鍵音はポクポクした気の抜ける様な音からカチャカチャとしたやや耳障りな音に変化。もう少しキートップを重量化すればいいのかも。