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打鍵感が心地よいキーボード! USB接続 メカニカルキースイッチ採用 メカニカルキーボード 上海問屋 DN-YKB-F2139Lシリーズ [★] のキャッチコピーで通常価格3,999円、最後は投げ売り999円で販売されていたキーボードを分解してみました。


キートップを外しすと、ALPS型メカニカル軸が見えます。軸の上ハウジングを開けると、接点部分がむき出しの簡易軸であることが分かります。青軸と謳っているだけあって、クリック用板バネ、スプリングは従来品より経荷重になっています。軽快に打鍵でき、タッチも悪くないです。ALPS軸信者としてはCherry軸より良い感じ。

上下の筺体はネジ止めは無く、噛合わせで結合されています。
上側3箇所の爪を外します。隙間にマイナスドライバーを差し込んで外側に爪を広げて外します。


上側爪を外した後、上筺体を手前方向にスライドさせて下側の4箇所の噛合わせを外すと上筺体が分離できます。


真ん中の黒い部分がコントローラチップの様です。マトリクスの番号がしっかり表示されているので解析は楽に出来そう。

基板です。日本語配列との共用基板を期待しましたが、US専用基板で無変換・変換の回路はありません。

軸をマウントしている板は、なんと鉄板では無くプラスチックでした。底打ち感が優しく感じるのはこれの為かも。

Enterキーには2つのスタビライザーが着いています。上側のスタビライザー受けとキートップの嵌め合わせの位置決めが難しくやっかいです。最終的には2つのスタビライザーをキートップに装着し軸に嵌めた後にマイナスドライバーで金具をマウント板側の部品に嵌め込みました。
通常のスタビライザーは先にキートップとスタビライザー受けに嵌め込んだ後キートップを水平にすれば、自然と軸に装着できます。


ALPS正規軸は既に製造終了して久しく、軸換装には中古のキーボードからの軸取りが必要です。
中古の軸を甦らせるために、摺動部へ潤滑剤を塗布します。
塗布する場所は写真赤丸部分、軸と上ハウジングが接する部分です。


塗布する潤滑剤は、かつてネオテックで販売されていた「スムースエイド 18cc」RO-59tmKT です。
残念ながらネオテックでの販売は終了してしまいましたが、発売元の以下の通販サイトで購入できます。
260ml/フッ素系水性潤滑剤RO-59 - 株式会社タフ・インターナショナル スムースエイド18cc 1本でフルキーボード数十台の塗布ができるので260mlは個人では使い切れない量になりますが、無しでは済まないので先日思い切って1本購入しました。


以前は刷毛で軸ひとつづつに摺動部を意識して塗布していましたが、使い切れない量のRO-59tmKTを贅沢に使って、どぶ漬けしました。^^;
最近は、近場の焦点が合わず塗りムラが無いように塗布するのに苦労してましたが、どぶ漬けだと塗りムラの心配が無く、キーボード1本分の109個の軸に塗布する時間が半減できました。
上ハウジング側は刷毛でひと塗りするだけなので、どぶ漬けはしていません。


100円ショップで、軸を摘むのに便利なピンセットを見つけました。
塗布した軸は、持ち運び可能な台に並べて乾燥させます。10枚入DVDケースを乾燥台に使っています。
台をふたつ用意すると、2回めの塗布作業が楽になります。右の乾燥済軸をピンセットで摘んで
どぶ漬け後、左の乾燥台に並べます。作業が終わったら台ごとじゃまにならないところに移して乾燥させます。


潤滑剤の効果を最大にするために、塗布前に軸と上ハウジングは洗濯洗剤で一晩浸け置き洗いし、自然乾燥後に軸はティッシュペーパ、上ハウジングは綿棒で塗布部分の水垢を拭きとっています。
2度塗りを基本にしていますが、どぶ漬けの場合は1度塗りで充分かも知れません。
●MINILAに限らずFILCOのMajestouchキーボードの筺体はネジだけでなく凹凸のくぼみで強固に噛み合わされているので、外すのに骨が折れます。何回か分解を行って、比較的楽な手順を確立したのでまとめてみます。
MINILAの場合はキーボード手前で4箇所、奥側で3箇所が凹凸のくぼみで噛み合わされています。

●キーボードを裏返し、2本のネジを外したあと下段左側の凹凸を外します。
上筺体の縁をつまんで隙間を空け、使用済みのクレジットカードなどを挟み込み隙間を確保します。

●上筺体の縁に親指を当て、裏側のキートップを他の指で押し上げるながら、隙間にドライバーを差し込み手前に引くようにして隙間を広げると、凹凸が外れます。

●こんな感じ

●残りも同じ要領で順番に外します。下段側の4箇所が外れたら、上段側の3箇所を外します。
(画像をクリックすると別窓に原寸の画像が表示されます)






●横長キートップの着脱
SPACE、Enter、左Shiftキーはキーの端を押してもスムーズに押下出来るように、荷重分散を行う金具(スタビライザーと呼んでます)が着いています。
キートップを外すと金具とキートップを繋いでいる白いパーツも一緒に外れます。(写真左)
キートップを取り付ける場合は、白いパーツを本体側のパーツ受けにセットしておきます。


●ハンダ取り
半田ゴテと半田吸取り器または半田吸取線で半田を取り除きます。軸の足が基板に密着するように折り曲げられているので、半田ゴテを当てたままマイナスドライバーを使って起こします。ピンセットで軸の足をつまんで基板と分離できていることを確認します。半田が残っている場合は、分離されるまで半田吸取します。


