キーボード本体で親指シフト入力ができるUSBキーボードのファームを作成しました。
既存の親指シフトキーボード(RboardPro、KB211、KB611、ASkeyboardなど)のコントローラをPICに交換改造して実装します。改造した親指シフトキーボードを『親指S鍵盤』と名づけました。
以下使用手引です。
【特徴】
USBキーボードが使えて、ローマ字入力可能な環境であれば、親指S鍵盤をUSB接続するだけで親指シフト入力ができます。
※Windows7、Mac OSX yosemite、Linux mint17で動作実績があります。
【基本操作】
・CapsLock(英数)キー押下でキーボードのかなモードがOFFになります。
・設定により左右の親指シフトキーまたは無変換キーの単独押下でキーボードのかなモードがONになります。
・かなモードのとき、Shiftキー+文字キーで英字入力できます。
【標準キー配置】
画像をクリックすると別窓に拡大画像を表示します。
キーボード設定 より快適に使用するために、利用環境に合わせた設定ができます。
以下の操作はかなOFF状態にして行ってください。
【設定内容の表示】
メモ帳などのテキストエディタを開きます。
Fnキー+F1キーを押下します。
メモ帳にキーボードの設定情報が表示されます。
oyaubi s kenban
rev. 1
ver. 0.09
copyright 2013, 2014 esrille inc.
f2:sw1 win
f3:sw2 m-sp
f4:sw3 non
f5:sw4 d24
f6:sw5 caps
設定変更はScroll Lock ONのとき、可能となります。(誤操作防止のため)
メモ帳などのテキストエディタを開きます。
Fnキー+F2~F6キーを設定する値が表示されるまで繰り返し押下します。
【f2:sw1 IMEのON/OFF連動キー指定】
キーボード本体のかなON/OFFとIMEのON/OFFを同時に行うためのキーコードを選択します。
選択したキーに合わせて、IMEのキー定義にIME ON/OFF動作定義を追加してください。
win以外を選択した場合、CapsLock ON/OFFはFn+CapsLockキー押下で行います。
SW1 | IME ONコード | IME OFFコード | 備考 |
win | ひらがな | CapsLock | Windowsシステム用 |
mac | かな | 英数 | Macシステム用 |
f13-14 | F13 | F14 | Google日本語向き |
bs-sp | Ctrl+Shift+ BACKSPACE | Ctrl+Shift+ SPACE | その他環境用 |
a-sp | ALT+SPACE | ALT+SPACE | その他環境用 |
zenkaku | 半角全角 | 半角全角 | その他環境用 |
【f3:sw2 かなONキー選択】
キーボード本体をかなONにするキーを選択します。
無変換キーでかなONにする場合は、かなOFFのときの親指シフトキーの使い方を合わせて指定します。
SW2 | かなONキー | かなOFF時の 親指シフトキー | 備考 |
oya | 親指シフトキー | かなON | かなON |
m-sp | 無変換 | SPACE | 富士通親指シフト仕様 |
m-non | 無変換 | 空打ち | |
【f4:sw3 無変換キー・変換キーの読替え】
SW3 | 無変換キー | 変換キー | 備考 |
non | 無変換 | 変換 | デフォルト |
ent-sp | Enter | SPACE | 無変換・変換コードが使えないシステム用 |
【f5:sw4 同時打鍵の遅延時間】
文字キーと親指シフトキーの同時打鍵判定の遅延時間(0msec〜48msec)を12msec間隔で指定します。
初期値はd24(24msec)です。特に誤打鍵がなければ初期値のまま使います。
【f6:sw5 左Ctrl、CapsLockの配置】
Aキー左をCtrlキーにするかCapsLockキーにするかを選択します。
SW5 | Aキー左 | 左下 | 備考 |
caps | CapsLock | Ctrl | デフォルト |
ctrl | Ctrl | CapsLock | |
【f7:sw6 IME種類】
使用するIMEの種類を指定します。
かなONのとき一部の記号はIMEのローマ字テーブルに登録する必要があります。標準IMEはGoogle日本語です。
SW6 | IME種類 | 備考(ローマ字テーブル登録が必要な記号 |
goog | Google日本語 | 『』 |
atok | ATOK | ,.・[] 注)『』は登録不可 | |
ms | MS-IME JAPANIST | 登録不可(単語登録で代用) | |
【f8:sw7 後退・取消キー】
富士通の親指シフトキーボードはKB211風とKB611風で後退・取消キーの動作が異なります。
また:(コロン)と@(アットマーク)の位置が異なります。
SW7 | 後退キー | 取消キー | @と:の位置 | 備考 |
kb211 | かなOFFの時: | かなOFFの時] | Pの右隣が@ | |
kb611 | 常に後退 | 常に取消 | Pの右隣が: | RboardProも同型 |
else | 常に後退 | かなOFFの時] | Pの右隣が@ | |
NumLockのLEDはありません。